わたくし、モズブックスは店舗がありませんので、普段はネットで本を販売しています。自前のホームページをこしらえて、そこに画像付きで商品をどんどん登録しています。ホームページこそが自分の店だと思って運営しています。開店当初からのスタイルです。
それなのに、なぜ、わざわざ合同目録に参加するのか?しかも1ページあたり◯万円という経費を払ってまで。自前のホームページに登録すれば、経費なんてレンタルサーバー代だけではないのか?
確かにホームページに商品を掲載すれば、全世界にウチの店の在庫を発信できます。あけっぴろげに公開している状態ですね。ただし、公開しているからといって、見に来てくれるかというと別問題。目的意識を持って検索して、ウチの店のホームページにたどりついて・・・というプロセスが必要になります。
一方、合同目録は、古書に関心をお持ちだと分かっている方に、こちらから目録をお届けしています。その数、日本全国で◯千人。その中には大学や公的研究機関や図書館なども含まれます。お届けすると、目くらいは通していただけます。そうしてお買い上げいただける場合もでてきます。公開されたホームページにたどりつくプロセスに比べると、ヒット率といいますか、コンバーション率は高いような気がします。
もちろん、売れる確率だけを計算して合同目録に参加しているわけではなく、紙媒体の目録でご覧いただいた方がしっくりくる品もありますし、私共が一口物(ひとくちもの)と呼ぶ、筋の通ったコレクションが一括して入荷した場合などは、それをドカッと目録の紙面で展開した方が、一覧性もあり、まとめ買いの期待が持てる・・・など、いろんな考えはあります。
ネットに登録するという作業は、いわばひとつひとつの商品ごとの、点の集積ですので、構成とかを考える必要がありません。手元の品を片っ端から登録していけばいいんです。しかし目録編集は、紙面を作り上げるわけですから、構成力がどうしても必要になります。手元にある品を右から左へと順々に配置したところで、ごちゃごちゃして見にくいだけですから、見やすいように同系統の品でまとめるとか、構成力は必須です。たぶん右脳か左脳か、よく分かりませんが脳内の働きも違ってるような気がします。
ネット古書店がなぜ経費を払ってまで合同目録に参加するのか、あまり自問自答になってないかもしれませんが、いろいろ考えながら目録を作ってることくらいはお分かりいただけましたでしょうか???