モズブックスです。
諸星大二郎先生のコアなファンの方からも、御感想をいただきました。紙魚子の後ろの書棚を見ていると、いろいろなエピソードが立ち上がってきて懐かしい、と。
萬巻24号巻頭「宇論堂便り」で諸星先生が書かれておりますように、紙魚子の後ろの書棚には、過去の作品に登場した架空の古書が並んでいます。
たとえば紙魚子のすぐ左に「古墳の呪的文様」というタイトルが見えます。これは「妖怪ハンター」の第一話で、主人公・稗田礼二郎の著書として、最初に紹介される本です。この本を読んだ九州F県の少年が、郷土史家の父の変死を解明するため、稗田礼二郎に調査依頼の手紙を出します。ここを始点として「妖怪ハンター」の物語は動き出すのでした。
このように、紙魚子の後ろの書棚には、広大な諸星ワールドが広がっています。「宇論堂便り」を見て、思わずニヤっとしてしまう瞬間には、諸星作品を読みたくて堪らなくなってしまうのです。