モズさん、「元の糸」なんて捨ててしまったらどうですか~? だいたい、そのちぎれた糸をどうして「元糸」と言えるのですか? …すみません。私は和本はほとんど扱わないので、やっぱり洋本屋の乱暴な意見なのでしょうか…?
さてさて予告通り、函に硫酸紙を巻く方法です。
これさえ覚えれば白っぽい函も汚れしらず。
1.硫酸紙を函の大きさに合わせて切る。もちろん函を包むので縦は本の高さ+本の厚さ+アルファ。
横は函の幅×2+アルファ。

2.写真のように折る。

3.いずれかにのりをつけてぴしっと止める。反対側も同様に。のりをつけすぎると函に直接当たるので注意。

4.余った分を函の中に折り込み完成。函の内側にのり止めしたりセロテープで貼る方もありますが、
断然反対です。

あっけなく説明終了ですね。貼り函の天地を見ればおのずとお分かりになるでしょうが。
ちなみに矢野書房さんは先に折り込んでからのり付けされています。行程1→4→2→3の流れですね。薄い本は矢野さん方式の方がやりやすいかも。
私はこの作業が大好きです。うふふふ。
作成者アーカイブ: 厚生書店
ご本といえば硫酸紙

がぜん面白くなってきた古書研ブログ。
いっちょかみしない手はない。バスに乗り遅れたら得意のママチャリで。
普段から周りの人に(古本屋に)「厚生は本の扱いが荒い、本を後世に残すという意識に欠ける」と言われることが多いのですが、自分としては文学書を扱っているわけではないですし、どちらかというと愛玩するよりも「読む」本を扱っていますので、でも実はいっちょ前に汚い本、傷んでいる本はきらいです。
傷んでいる本が嫌いというよりも「これから傷む可能性のある状態の本」を見ると(これ以上傷めないで!)と心のなかで泣いてしまいます。
カバーのない戦前の本、あるいは時代を問わず帯のある本はなるべく硫酸紙。
ビニールコートされていない本は帯の有無に関わらず一刻も早く店に戻って硫酸紙(飯沢匡の「明治天皇」とかああいう紙質の本)。
即売会など大量の本をさばかなければならず硫酸紙を巻く余裕がなければ上製本ならカバーを外して表紙とカバーの間に巻き込んで保護(伝わるのか?)。
並製なら泣く泣く背の角の所で折って(広げた時に折り目が目立たないように)裏見返しと本体の間に挟む。
この作業は新刊本を買ってもやります。
最近の古本屋の流行は硫酸紙よりも透明ビニールですが、個人的になじめないので断然硫酸紙。他の古本屋さんで買った本にビニールが巻いてあったらすぐに外して捨てます。
今ちょっと読み返してみたらだいぶ偏執的な文章になってきたのてこの辺で。
…次回は本の函に硫酸紙を巻く方法を投稿します。
セドリについて(ヴィルヘルムマイステルの)
梁山泊時代のお話。
月曜日の市場が終わった後、突如店主の島元健作さんに「今から南の○○書店さんに行って『セドリ』をしてきなさい」と言われたのでした。
勤め始めて3年ほど経ったある日のことでした。
○○書店はわりと広い店で古い本から新刊に近いものまで幅広く揃えていて、当時も今も安目の値づけで人気のお店です。
おそらく数万冊はあると思われる棚をなめるように眺めていったのでした。
約1時間半、選んだのは安藤昌益についての研究書と中島敦の研究書。
結果は…いずれも×でした。
棚の書名を眺めながら、自分でも何が何やらわからないままのセドリ初体験。
あの頃の自分と現在の自分、成長しているのやらしていないのやら。
違っているのは、失敗したときのリスクが全部自分にかえってくること!
本を、括る話(写真入)。
モズブックスさんに褒めていただいたので気をよくして、厚生書店の「紐くくり講座」~!
注1:紐を持つ右手は火事が起こっても赤子泣いても離さないこと! 常に紐がピンと張るように引っ張っておく。
注2:紐の動きは(右利きの場合)時計回りのみ。
1.台の端っこに本を積み上げ、最後に蝶結びを出来る分だけ紐を余らせる。

2.左手で左に出た紐を固定しながら横向きに紐を回す。この時、本の背を「支点」にして、少々体重をかけながら下方向へ引く(手首を返して「押す」とより力が入りやすい)。※上手な人はこの時紐が「キュッ、キュッ」と鳴く(ビニールの伸びる音と思われる)。また、2重に回すとより強度が増す。
右手の人差し指でテンションが緩まないように紐の中心を押さえ、左手を離して…

3.右手の上から交差させるように左手を廻し最初に余らせた紐の尖端を本の天に向かって引っ張る。この段階で横方向のテンションはほぼ固定される。両手のテンションを保ったまま…

4.本の山を左へ90度回転させ、1.と同じ要領で右手を時計回りに廻し、本の天で蝶結びにする。

…梁山泊でバイトを始めた初日に、店主の島元健作さんから教わりました。
3.で紐をねじる時、より緩みにくいように一工夫する方もありますが、その箇所が「コブ」のようになり表紙を傷める気がするので、私は梁山泊方式を貫いています。
それでもやはり少しコブ状になるため、最近は一番上の本は裏返して裏表紙がコブに当たるようにしています。
また、端になる本が傷みやすいので本の山の一番上と一番下にはなるべく並製の本がくるようにしています。函入りの本もなるべく端にこないようにしたいものです。
「本が傷むから」とゆるく紐をかけると、本が動いてむしろ傷みやすいと私は思っています。
紐がゆるんで本をばらまくとより一層傷むので、注意が必要です。
ちなみに、私も古い紐はあまり使わないです。
…次回は本の修繕などご紹介したいですが、文章で伝えるのは非常に難しいですので、他の人にお願いしたいですねぇ。
「たにまち月いち古書即売会」
たにまち月いち古書即売会、7月15日(金)から17日(日)まで。(土)にはたにまちこどもアート!
於・大阪市中央区粉川町4-1大阪古書会館06-6767-8380
http://www.jade.dti.ne.jp/~kosho/
第14回「天神さんの古本まつり」
平成23年10月7日(金)から11日(火)まで
於・大阪天満宮境内 午前10時~午後5時ごろ